「今日の夕飯、何にしよう…」キッチンで立ち尽くす、あの重たい時間。
「家族のために頑張りたい」のに「もう考えたくない」。
この相反する苦しみから私を救い出してくれた「考えない献立」のための具体的な習慣の記録です。
「献立地獄」から、笑顔の食卓を取り戻すまで
「もうキッチンに立ちたくない」
キッチンの隅で、ひとりで涙をこぼす夜がありました。
仕事と育児でもう限界なのに、夕飯の時間だけは容赦なくやってくるんですよね。
- スーパーで焦りながら立ち尽くす私。
- 夫の「またこれ?」という不満そうな顔。
- SNSの「キラキラした食卓」が突き刺す罪悪感。
「愛情」だったはずの夕飯作りが、いつの間にか「私ばっかり」という不公平感と「義務」に変わっていました。
食卓は、私の憂鬱な顔で曇っていくばかりだったんです。
もう卒業!「考えない献立作り」で心に余裕を生む3つのルール
私も昔は「母親だから」と自分を縛りつけていました。でも気づいたんです。
「手抜き」は「怠惰」じゃない。家族と笑顔でいるための「賢い選択」であり、胸を張るべき「愛情表現」なのだと。
この考え方が、石のように重かった私の心を軽くしてくれました。
私が実践した「考えない献立作り」の具体的な3つのルールをお伝えしますね。
ルール1:「焼くだけ・乗せるだけ」でOK!“頑張らないご飯”
全部の工程を背負い込む必要はありません。便利なものに賢く頼って、あなたの時間を守りましょう。
週末5分の仕込みで平日が変わる「下味冷凍」
「週末に仕込みなんて気力ない…」と思っていましたが、これは買い物袋から出した流れで、ポリ袋にお肉と調味料を入れて揉み込むだけ。洗い物も増えません。
これだけで、平日の夜は「焼くだけ」でメインディッシュが完成します。
▼メニュー例(所要時間:約5分)
- 鶏肉の味噌マヨ漬け:ポリ袋に鶏肉、味噌、マヨネーズ、みりんを入れ揉み込む
- 豚バラの生姜焼き:ポリ袋に豚肉、醤油、酒、みりん、すりおろし生姜を入れ揉み込む
- 鮭のハーブソルト焼き:ポリ袋に鮭、オリーブオイル、ハーブソルトを入れ馴染ませる
失敗しないコツ
味が単調に感じたら、食べる時に大葉やネギを散らす、レモンを絞る、チーズを乗せて焼くなど「ちょい足し」するだけで、驚くほど味が変わりますよ。
関連記事『もうやめた!』下味冷凍に挫折した私が、特売日に“ついで”で仕込むだけで、平日の夕飯作りから解放された話
ルール2:罪悪感はもう不要!惣菜・麺類はママの味方
「また麺類でごめんね」「お惣菜ばかりで…」その言葉は、頑張っているあなたが、あなた自身にかける呪いです。
今日で、その呪いを解いてあげましょう。
「また麺類」は、家族の笑顔の素
麺類は、子どもが喜んでくれて準備も簡単な救世主です。
カット野菜や豚肉を一緒に煮込めば栄養満点のタンメンが完成。冷凍餃子を添えれば大満足のご馳走です。
「惣菜」は、あなたが笑顔でいるためのチケット
お惣菜を買うことは、楽をするためだけではありません。
コロッケ一つ手作りしなかった時間で、子どもの今日一日の話を、目を見て聞いてあげる時間が生まれます。その時間こそ、何よりの愛情ですよね。
【Q&A】夫が手作りにこだわり、文句を言う時は?
心が折れますよね。真正面からぶつかる前に、一度試してほしい方法があります。
それは「いつもありがとう!今日はここの唐揚げが絶品だから、あなたにも食べてほしくて」と、「あなたのために選んできた」というスタンスで伝えること。
夫の好きなお店のコロッケなどを買ってくるのも効果的ですよ。
ルール3:「誰か献立決めて!」を叶える思考法
献立を考えるのが一番のストレスなら、考えること自体を手放してしまいましょう。
あなたを守る「献立テンプレート」
毎日ゼロから考えるから心がすり減るんです。曜日ごとにメインのテーマを決めてしまいましょう。
▼献立テンプレートの例
- 月:魚の日(鮭の塩焼き、サバの味噌煮)
- 火:豚肉の日(生姜焼き、豚キムチ)
- 水:自由の日(うどん、そぼろ丼、オムライス)
- 木:鶏肉の日(照り焼きチキン、唐揚げ)
- 金:お楽しみの日(カレー、餃子、お惣菜パーティ)
これは厳しいルールではなく、あなたを助けてくれる「お守り」です。疲れた日はこの通りに、元気な日は好きなものを作る。それでいいんです。
関連記事もう献立に悩まない、曜日テーマ決めテンプレート術。私を救った「考えない」という選択
そもそも「買い物に行かない」という選択
仕事帰りに子供を連れてスーパーに寄る、あの時間そのものが心をすり減らしている原因だと気づきました。
関連記事ネットスーパーの活用でやめたこと。買い物地獄から抜け出し、心に余裕が生まれた私の話
プロの力を借りる
ミールキットに最初は「手抜きだ」と罪悪感があるかもしれません。
でも、試してみたら時間をくれただけでなく、皮肉なことに料理の幅が勝手に広がっていくという、嬉しい発見がありました。
信頼できる「自分だけのレシピ帳」を育てる
「誰かに決めてほしい」という気持ちの根っこには、無数のレシピから「選ぶ」ことへの疲れがありました。
それなら、もう探すのをやめて、一度作って本当に美味しかったものだけを集めておく。この発想の転換が、私をレシピの沼から救い出してくれたんです。
関連記事無限ループのレシピ検索を時短した、私だけの「小さなレシピ帳」の作り方
「簡単」と「健康」は両立できる?子どもの栄養バランス問題
「手抜きはしたい。でも、子どもの栄養面だけは譲れない…」
愛情深いあなただからこそ、そう思いますよね。でも、安心してください。
大丈夫。一食ごとではなく「一週間」で考えよう
大切なのは、一食ごとではなく、一週間くらいの長いスパンでバランスが取れていること。
今日が麺類でも、明日お魚と野菜を食べれば大丈夫。まずはその考え方が、あなたの罪悪感を解放してくれます。
[参考]大原薬品工業:「けんこう名探偵」- ワン太郎が教える「健康のヒミツ」vol.6(2)
「ちょい足し」で栄養も彩りもアップ
完璧を目指さなくても大丈夫。
例えば、お惣菜のポテトサラダに、ミニトマトとブロッコリーを添えるだけでも、栄養と彩りはぐっと豊かになりますよ。
最強のお守り「具沢山味噌汁」を準備しておく
時間がある時に「これさえあれば安心!」な具沢山の味噌汁(豚汁)セットを準備しておくのもおすすめです。
カットした野菜と豚肉をセットにして冷凍庫に保存しておけば、平日のあなたをぐっと楽にしてくれます。
この「お守り」さえあれば、どんな手抜きご飯の日も「大丈夫、野菜は摂れてる」と、あなたの心を穏やかにしてくれますよ。
関連記事もう罪悪感はいらない。私がカット野菜と冷凍野菜に頼ることを決めた日
「全部手作りしなくてもいい」と、自分に許可を出せた日
帰り道に好きなお惣菜を一品だけ買ってみる。
「考えない」時間を作るためのその小さな一歩が、重かった私の心を軽くしてくれたんです。